「鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース」 島田荘司

彼の作品の主流をなす登場人物は 御手洗潔である。
シャーロックホームズーワトソンに倣って
彼の相棒は長らく 石塚先生であったが
今年 2018年8月出版のこの作品では
御手洗さんは 京大の学生で 石塚さんは登場していない。

そして舞台も横浜ではなく
京都なのだ。 時代設定は何時なのだろう?

相棒のような存在で登場するのは
予備校生~大学生となる サトル。
その友人 楓の家族に関わった事件の真相にせまっていく。

なかなか興味深い展開で楽しめた。
京都の地名は なじみがあり
自分の脳内で その風景が描けるので よけい楽しい。

キーワードは「共震動」と
現実に存在する 京都の鳥居と家屋との共存風景である。




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「御手洗潔の追憶」   島田荘司

まるで 御手洗潔という人物が実際に存在しているかのように感じられる作品です。
作者の中では もちろん 自分の分身のような感じで 存在しているのでしょうね。
これまでの 御手洗シリーズを読んでない方には
意味不明の箇所も多いので
やはり これは御手洗ファン向けの 特別版なのでしょう。

御手洗潔、その時代の幻
天使の名前
石岡先生の執事メモから
石岡氏への手紙
石岡先生、ロング・ロング・インタヴュー
シアルヴィ
ミタライ・カフェ
あとがきに代えて

「天使の名前」では 政府の高官であった御手洗潔の父親・直俊が
原爆投下直後の広島を訪れた際の
悲惨な状況が描かれている。
戦争に至った経緯もリアルに描かれている。
興味深い作品であった。

御手洗は
ワトソン役であった 石岡氏と別れて
今では 北欧の大学で研究者として日々を過ごしている。

この本に寄れば
近々 この二人は再開するようなので
次作が 楽しみ。。。





「屋上の道化たち」  島田荘司

銀行の屋上で次々起こる飛び降り。
自殺なのか それとも。。。

明らかに起きている銀行内犯罪の方は
なぜか 影が薄い。

なんとなく 全ての事柄に詰めが甘いような気もするのだけれど
それが また 計算しつくされて隙のないストーリーとは違う魅力があるのかもしれない。
なんたって 御手洗さんと 石岡君の登場なんだもの。(^^)

「星籠の海」上下  島田荘司

島田荘司さんは 好きな作家さんだが
おどろおどろしい描写や難しい理論なども登場するので
途中で読むのをやめてしまった作品もある。
ということで この作品も おそるおそる読み始めたが。。。

やはり おどろおどろしい事件は出てきたが
最高レベルではなかったので なんとか読み終えることができた。
分厚いハードカバー2冊なので 読めるかなあと思っていたが
わかりやすい内容ではあったし 瀬戸内海の歴史 村上水軍なども
登場してきて 興味深い部分も多かった。

御手洗さんの標的は ある宗教の祖であったが
彼との対面も対決もなかったのが 少し寂しい。
そして これまでの作品では
すでに起こった事件を 御手洗さんが解決する~というのが
多かったようだが 今回は同時進行というか
発生を食い止めそうな場面もあり。。。

今回の舞台となった
福山・鞆の浦・仙酔島などを
訪れてみたいなあと思った。

それから 瀬戸内海をプールのようにたとえているのも
面白いなあと思った。
昔は このあたりは陸上より海上交通の方が栄えていたようだ。

江戸時代の資料に書き残された 「星籠」とは
一体何なのか?
それは読んでからの お楽しみ~(^-^)



「エデンの命題」  島田荘司

島田荘司の作品は
かなり強烈な犯罪の描写も多く
途中でパスしてしまった作品もあるが
それでも好きな作家さんである。

今回も どきどきしながら読み進めたが
コワイ描写はなかった。
心理的にコワイ内容もあったが
読者を エ~ッ!!と驚かせる箇所もあり
興味深い内容でもあり 印象に残る作品となった。

*エデンの命題
ザッカリはアスペルガー症候群の若者で
そういう人ばかり集められた平和な施設で暮らしている。
ティアという異性の友人もできた。
ここには 特に高いIQの人が多い。
能力はあるのに他人との意思疎通ができにくく いじめの対象になり続ける人も多い。
ここでは そういう人たちばかり集まっていて
先生もこの障害に対する知識もある。

ある日ティアが消え
ザッカリの元へ彼女からの衝撃的な手紙が届く。
彼らはある目的の為に ここに集められているというのだ。。。

先の読めない意外な展開で 楽しめた。


*へルター・スケルター

事故に逢い30年も眠っていたと医師に言われた男には
自分が誰かもわからなかったが…
医師の必死の努力で 少しずつ記憶を取り戻していく。
鏡の中の自分の姿は老人であった。

これも意外な展開だが
私は「エデンの命題」の方が心に残った。


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