「死体の冷めないうちに」  芦辺 拓

ちょっとぞっとするブラックユーモア的なタイトルなので
おそるおそる読み始めた。

INTRODUCTION
7編の短編
あとがき

という構成になっている。

まずは INTRODUCTION によれば…
自治体警察局特殊捜査室ーー通称・自治警特捜の活躍を描く連作短編シリーズです。

大阪府知事の政策で…
「自治体警察局」というものができた。
府警からの転身組や法律・経済専門家ら民間出身者が集められている。
普通の警察組織とは違う この一風変わった組織のメンバーの活躍が
描かれていく。

この作品が書かれたのは意外と古く 1998年である。
交通取締りなどは 民間人も登用される時代となったが
まだ この作品に登場するような民間の警察組織は存在しない。
あまり権力がないという部分では 探偵のような感じもなきにしもあらず…

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「時の審廷」 芦辺 拓

刑事弁護士で素人探偵でもある森江春策のシリーズ物。

終戦直後と現在とが交差して描かれていくので
やや難解な部分もあった。

戦争を知らない世代なので
この作品を読んでも 当時の情景を頭に描くことは難しい。
こういう作品は 映像化された方が 分かりやすいのだと思う。
服装も背景も 一目見ただけで どの時代か分かるので
頭の切り替えが スムーズに出来るように思う。

日本国管鉄道総裁の死と 銀行の大量殺人事件との関連
そして それが 現在の政治にも関係してきて~
ああ~ とても私には解説できません(笑)

中身の濃い作品ではあるが…私には向いてなかったようだ。

「三百年の謎匣」(なぞばこと読みます)  芦辺 拓

かなり盛りだくさんな内容です。

森江春策シリーズなのだが

通常の探偵物語の間に挟まれた形で
依頼人が持ち込んできた 手書きの物語を
次々と語ってくれる。

新ヴェニス夜話
海賊船シー・サーベント号
北京とパリにおけるメスメル博士とガルヴァーニ教授の療法
マウンザ人外境
ホークスヴィルの決闘
死は飛行船(ツエツペリン)に乗って


飛行船が登場したり
江戸時代の日本かなと思わせる情景や
あのガリバーも・・・
これ以上書くとネタバレバレになるので ここらへんで~

謎解きが納得しにくい箇所もあるが
でも とても楽しく読み進めることができた。
中身の濃い文庫本である。

「彼女らは雪の迷宮に」  芦辺 拓

本格ミステリの定義は はっきりとは知らないけれど
この作品は たぶん それに相当すると思う。

刑事弁護士・森江春策のシリーズ。

互いに見知らぬ女性ばかり7名が
雪の山荘ならぬ 「雪華荘ホテル」に無料招待される。
でも スタッフの姿は見えない。
そして 順番に自室部屋から出てこなくなり…

こういう密室モノでは
たいてい 嵐か大雪となり 外との連絡ができなくなり
容赦なく殺人事件が起きるというのが
クリスティなど これらの原型となった頃の作品には
よく見られるパターンだが
今時のは  パロディ風で 
でも 結局 何にもなかったのよ~という ハッピーエンドの物もあり…

さて…
この作品は どちらなのだろうと
気を許さず 読み進めてきたが~
(お気楽ハッピーエンドだと思って 読んでいて 以外にも悲惨な結末だと
かなり ショックを受けることもあるので・笑)

この作品は 平成20年に出版されているので
閉じ込められた彼女たちは ちゃんと家族や知り合いに 携帯で連絡できている。


私は
こういう定型的な 密室モノより
自然な 普通日常に起こりうる事件の方が 好みだけれど
でも 退屈せず どうなるの?と 思いながら
一気に読むことができた。







「殺人喜劇のモダン・シティ」  芦辺 拓

「少女探偵は帝都を駆ける」の少女探偵シリーズの第一作。
主人公の女学生と新聞記者の宇留木との出会いが描かれている。

昭和初期
大阪の華やかな時代
たくさんの劇場があったようだ。
その関係者が 次々と殺害される。
この事件の背景には 蒙古での日本人による 残虐な事件があるようだ。

物語背景や展開が やや複雑なので
「少女探偵は帝都を駆ける」の方が楽しめた。

昭和のモダンガール 鶴子は とっても魅力的な少女である。
もっと彼女の活躍シーンを見てみたい。




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