「昨日がなければ明日もない」  宮部みゆき

宮部みゆきの作品は
デビューの頃から親しんできた。
全てに共感できるというのではなく
あまりにも暗い作品や 残虐なタイプ ホラー系のは
避けているが この「杉村三郎」シリーズは
結構気にいっている。

今回 2年ぶりに 杉村三郎さんと再会して
益々魅力的になってきたなあと思った。

事件自体は どうしようもなく 耐え難いのだけれど
それに対応していく 杉村三郎は あくまで 優しく
くすみのない人物である。

ただ 犯罪者の方に 感情移入して やや正当化しているように
思えてしまうのだけれど。。。

* メモ   探偵・杉村三郎には 別れた妻と 娘・桃子がいる。 

「絶対零度」  結婚している娘が自殺未遂したが 婿の意思で
          娘と会わせてもらえないという主婦の依頼。
          婿の交友関係の暗い出来事が 現在も続いていて
          恐ろしい出来事が起きていた。

「華燭」     結婚式ドタキャン連発
         妹に婚約者を奪われた恨みは いつまで続くのか?

「昨日がなければ明日もない」 まともな家庭に ひとりだけ 不良娘のまま育ってしまった女性がいて
                    家族や 元主人・その家族にも 多大な迷惑をかけている。


杉村三郎が下宿している大家さん一家の 温かい雰囲気が なごませてくれる。

宮部みゆきさんの文章・作品構成・展開は
本当に素晴らしいと思う。
読み応えのある作品であった。

購入して良かったと思う。





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「希望荘」  宮部みゆき

杉村三郎は 一介の雑誌編集者から
日本屈指の大グループ企業・今多コンツェルン会長の娘婿となり
その系列の会社に勤めていたが その後離婚し
今では 大手の調査会社の仕事を手伝いながら
自分でも探偵事務所を開いている。
これまでのシリーズでも 探偵として活躍してきたが
今回からは 堂々と探偵の仲間入りをしたようだ。

「誰か somoebody」
「名もなき毒」
「ペテロの葬列」と このシリーズを読んできたが
婿養子として肩身の狭い思いをしていた頃に較べて
今では 生き生きと 今の探偵業にいそしんでいるようで
読んでいる方も 少し安心できる。

とはいっても
扱われている事件は
かなり深刻で 残酷で 暗い。

「聖域」
「希望荘」
「砂男」
「二重身」

どの作品も かなり綿密に構成されていて
読み応えがある。
暗いなあ~重いテーマだなあとは思いながらも
宮部みゆきさんの新刊がでると
飛びついてしまう。

これまでは
主人公・杉村三郎の大ファンではなかったが
今回から 少しファン度がアップしたかな~(^^)/





「ソロモンの偽証」 宮部みゆき

久々に大長編小説を読んだ。
第Ⅰ部 事件
第Ⅱ部 決意
第Ⅲ部 法廷  分厚い3冊 一気に読み終えた。

さすが 宮部みゆき ストリーテラーだ。
たいくつなどする間もなく 一気に物語に引き込まれていった。

中学2年生の12月雪の降る晩
一人の少年が中学の屋上から飛び降りた。
そして 自殺だった。

だが目撃したという告発書が3通関係者に送られてくる。
犯人と名指しされたのは 金持ちの息子で札付き不良であった。

テレビ番組での取り上げられ
そこで 同じクラスだった少女が立ち上がる。
私達の手で裁判をしよう。。。
それに賛同したクラスメイト達が夏休みに終結する。
大人たちも巻き込んで~

主人公の少女 藤野涼子は 聡明で正義感が強い。
彼女は真実を知る為に立ち上がったので
弁護側に立つはずなのに なぜか 検事をするはめになる。

作者は
子供達の手による模擬裁判を描きたかったのだと思う。
そして 私もまるでドラマかなんかを見ているように
彼らの行動に臨場感を覚えたのだが
だが いくら悪だとは言え 生徒の一人を被告席に座らせるのは
どうなんだろう~ いくら模擬裁判とはいえ
現実に彼が疑われているのは事実だし~
弁護したかった涼子が まるで本物の検事のように
冷酷に事実をつきつけていく様子は
なんだかなあ~と思ってしまうのは
私が大人だからなのだろうか?

自殺 いじめ 放火 偽証 いわれなき怨み など
現代の抱える諸問題を まだバブルがはじける前の時代を背景に描かれていく。

主人公だけでなく
すべての登場人物のキャラクターが 生き生きと描かれていて
ある少年が 雪の中でクラスメイトの変わり果てた姿を見つけたシーンが
ありありと想像されて こわがっている中年の私である。

すごい作品だなあと思った。



*********
私が読んだハードカバー本の最後には
一人の登場人物のその後が描かれていたのだが
文庫本の方には もう一つ別の その後の話が追加されていると聞き
その部分だけ 読むことにした。
これは 藤野涼子のその後で
これもまた 中学生と教師の間である事件が起こり
彼女も関わっていく。

この話は これでおしまい~ではなくて
それぞれのキャラクターの その後が続いていきそうな予感が。。。。。


「ペテロの葬列」  宮部みゆき

「杉村三郎シリーズ」三作目。

なんとなく読んだような気がして調べてみたら~
一作目 「誰か」は 2006年に
二作目「名もなき毒」は 2010年にちゃんと読んでいた。
でも ぼんやりしか覚えていないので 自分の書いた書評を読んでみた。
一作目より二作目のほうが スパイスが効いていて良かったらしい。

さて この作品の主人公 杉村三郎は 
今多コンチェルンの会長の娘婿で 広報室に勤務している。

ある日仕事からの帰途に乗ったバスで
バスジャックに遭遇してしまう。
犯人の狙いは何か?
そして被害者たちのその後は・・・

現実に起きた 豊田商事事件をイメージして書かれているようだ。
マルチ商法 詐欺 など この手の犯罪は 犯罪と決め付けるのも難しく
なかなか無くならない。
最初は被害者だったはずが そのうち だます側になってしまったり~
一攫千金を夢見た人達が だまされ 全財産なくなってしまう。
そこから発生するうらみ節は ものすごいものがあるのだろう。

犯人や被害者たちの言動などに 私としては ?の部分がいくつかあり
やや不消化気味の内容だった。
でも さすが 宮部みゆきさんの文章力はすごくて
どんどん 引き込まれていった。 やめられない 止まらない~読むのが(笑)

さて 次の作品は 何年後かわからないが
たぶん また読むことだろう。
宮部さんの新作だけに すごい人気で 図書館予約をしたのは1月だったのに
今はもうすぐ7月~( ̄▽ ̄)V 
私の前に91名の人達が読まれた本だ。

「桜ほうさら」  宮部みゆき

宮部みゆきの描く江戸庶民の暮らしが好きだ
実際にタイムトリップして江戸時代を覗いて来たのでは?と
思えるほど 庶民の暮らしぶりや風景が細かく丁寧に描かれていて
読んでいる間中 私もお江戸にどっぷり浸かっていたような気分になれた。

古橋笙之介は国元で父親が無念の死を遂げ 今ではある役目を仰せつかって
江戸の貧乏長屋で暮らしている。
貸本屋の依頼で写本をして暮らしを立てている。

気の良い人ばかりの長屋暮らし
ちょっぴり恋話もあって…
時折 事件も起きたりして…

根底にはシリアスな事件があるのだけれど
全体的には 明るく楽しい。

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