「瑕疵借り」  松岡圭祐

松岡圭祐の作品は これまでたくさん読んできた。
ベタな展開だなあとか キャラクターのぎこちない行動に?を覚えることもあるが
それでも最新の世相を反映している物が多く 楽しめる。

今回は
「瑕疵借り」という職業が登場している。
彼が題材にするということは 現実にもこういう仕事は存在するのだろう。

この物語の主人公 藤崎は
マンションなどの わけあり物件を事件や・居住者が亡くなった直後に
仮に住むという仕事を請け負って 渡り歩いている。
クールな人物のようだけれど
その物件の元の居住者の関係者などが訪れると
意外とまともに対応し さりげなく その後のケアなどもしてしまう~という
不思議な人物で 興味深いキャラクターである。

これもシリーズになるのかなあ~
楽しみだ。







 
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「生きている理由」  松岡圭祐

松岡圭祐さんの作品は これまでずいぶん読んで来ました。
シリーズ物が多く 世相を反映しながらも ちょっと常識はずれの
主人公 ストーリー展開が多かったように思う。

でも 最近は 歴史路線というか~
この作品も 清の皇帝の娘が日本人・川島芳子となり
日本で育っていく様子が描かれている。
実在した人物であるが 史実以外は やはり物語なのだと思う。
激動の人生の青春篇。











「シャーロック・ホームズ 対 伊藤博文」  松岡圭祐

松岡圭祐は 好きな作家さんです。
ベタな設定 ぎこちない登場人物の性格などにも 関わらず
テンポと切れの良さ 現代の 今起きている事件 出来事を
素早く反映していくのを楽しんでいます。

でも この作品は ちょっと違ったようです。
誰でも知っている ホームズと
政治家として知られている伊藤博文との コラボ。
どんな風に展開していくのか わくわくしながら読み始めましたが
実在の人物であり 実際に起きた重要事件を取り扱っているので
いつものような アバウトな展開にはなりにくいのでしょう。
ストーリー展開は 遅いです。

ホームズは モリアーティ教授と対決して
ライヘンバッハの滝へ落ちたと思われたのが
実は生きていて 昔なじみの伊藤博文のもとへと
やってきて 日露の複雑な問題を解決へと導いていく~
というストーリーだった。

う~ん
私は 松岡さんの作品としては
やっぱり もっと軽いノリのストーリーの方が
好きだなあ。





「八月十五日に吹く風」  松岡圭祐

松岡圭祐の作品はたくさん読んできた。
この書評ブログでも 一番多い作家さんかもしれない。

これまでの作品は ほとんどがシリーズもので
その時々の事件や問題課題など 実にリアルにオンタイムで描かれていて
すごいなと思ってきたが どちらかと言えば 主人公のキャラやストーリー展開は
ベタな感じを受けてきた。 でも それはある意味 彼の作品の魅力であるのかもしれないが。

さて 今回の作品は 戦時中 終戦の2年前にスポットが当てられている。
登場人物は全員実在したいたそうだ。
これまで 戦争物はどちらかと言えば 避けてきたと思うが
今回は松岡圭祐がどのように この時代を描いていくのか
とても興味があったので読んでみたのだった。

戦時下の アリューシャン列島で起きた日米の模様が得かかれている。
戦争そのものよりも キスカ島(鳴神島)で起きた 全員救出の模様が主に
描かれている。気象条件(霧)に運命を託した 上層部のとまどい・決意が
じんわり伝わってくる。 この事実については これまでも映画化されたそうだが
私は知らなかった。 近くの島・アッツ島(熱田島)の軍人たちには 玉砕命令が下り
このキスカ島の軍人達は救出された。 哀しい不平等ではあるけれど
それがどうしようもない歴史事実だったのだろう。

この救出に参加していた従軍記者・菊池の存在感も大きい。
そして 今日本人として帰化し なお様々な活動を続けている
ドナルド・キーン氏も ロナルド・リーン氏として 登場されているのも
とても興味深いことだ。

色々考えさせられることの多い作品だった。








「水鏡推理Ⅴ ニュークリアフュージョン」 松岡圭祐

主人公 水鏡瑞希は
文部科学省の一般職だが
エリートにはない ひらめきで
これまで 様々な不正をあばいてきた。
これまでの部署「研究における不正行為・研究費の不正使用に
関するタスクフォース」から「研究公正推進室」へと移動することになった。
栄転のようである。
ここでは 次世代エネルギーと目される「核融合研究」の検証をしている。

今回は科学的なことがたくさん述べられていて
その部分は理解しにくかった。
でも いつもながら 世相をかなり敏感に瞬時に反映しているのは
すごいなあと思う。
まだまだ 次の展開が楽しみなシリーズだ。






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