「柳屋商店開店中」 柳広司

2016年8月出版された 作者の25冊目の本で
長編小説ではなく エッセイ及び短編で構成されている。

これまで読んだ柳さんの作品は歴史上の人物を登場させて
ミステリー仕立てにしたものが多く 楽しめた。
この作品は どれも短いが 「柳屋商店」というタイトルに
ぴったりする内容だった。


スポンサーサイト

「ロマンス」 柳 広司

昭和の初期。
まだ華族制度が生きていた時代の
二人の若者の物語。

麻倉清彬は 祖母がロシア人であった為
両親と共に海外暮らしをしていたが
自動車事故で両親を同時に失い
大伯父に引き取られる。
大伯父である周防高輝は天皇とも親しくしている政府の要人である。

清彬は
学生時代からの友人・多岐川嘉人(伯爵家の長男)の妹万里子に
恋心を抱いている。

タイトルにある「ロマンス」はたしかに存在するが
清彬は激動の昭和初期の政治・天皇・華族の廃止問題など
重大な案件に振り回される。

登場人物は少ないが
スケールの大きい作品である。
一気に読むことができた。













「シートン(探偵)動物記」 柳 広司

あの有名な動物学者 シートンが
動物の生態を元に推理して 事件を解決していく。

私は特に動物好きの子供でもなかったようで
「シートン動物記」を読んだ記憶はないのだが…
このシートン探偵ものは 楽しく読むことができた。

シートン氏は イギリス生まれ カナダ育ち アメリカで成功したらしい。
ニューメキシコ州サンタ・フェの近くに 広大な動物王国を築き上げたそうな~
ロサンゼルス・タイムズの記者である わたしは
このシートンの下を訪れて 過去の動物にまつわる事件を取材する。
シートンはすでに80歳であるが 元気いっぱいである。

この作品に登場する 主要動物たちは…

オオカミ       オオカミは人を殺さない?
カラス        カラスの鳴き声 楽譜つき~ カラスがダイヤを盗んだ?
ハイイロリス    リスのふさふさ尻尾は何の為?
ウシ         ウシはハエが大嫌い?
血統書つきネコ    ネコは元のすみかに戻る
スカンク      悪臭を放つ時
         熊よりこわいものは?



動物の右側に書いた キャッチコピーのような文は 私の創作です(笑)

大人になった今では
ネコ カラスや アリや 野鳥など
身の回りにいる動物たちの生態観察は 結構楽しいです。
愛猫家 愛犬家の生態も また 私の興味対象でもあります (ё_ё)






 
 

「黄金の灰」 柳広司

トロイアの遺跡を発掘した シュリーマンの姿を描いている。
だが 少年の夢を持ち続け ついに発掘した~という
私が今まで思い描いてきた シュリーマンのロマン溢れる
発掘物語ではなく 現地トルコや 作業員との トラブルなど
現実を突きつけられたようで・・・
そして これはフィクションなので 殺人事件が登場してくる。

意外なことに
ウィキペディアによれば
この作品と似通ったことが書かれていた。(殺人事件以外)
たしかに…
発掘は 一人の力ではできるものではなく
ましてや 自分の祖国ではない地であるし~
彼以外にも この遺跡に注目していた人もいただろうし~

これまで読んだ 柳広司の作品では
ダーウィンや ソクラテスなどの主人公は
皆 風変わりではあるが 魅力的な人として描かれたいたのに
今回の シュリーマンの場合は…
どう言ったらいいのだろう?
あまりにリアルな変人に描かれているような気がした。

作者は 歴史を描こうとしているのではなく
あくまで ミステリーの素材として
過去の有名人を起用しているのだが
私は そういう手法は 結構好みではある。





「饗宴 ソクラテス最後の事件」 柳広司

あの有名な ソクラテスが主人公で
古代ギリシャのアテナイで起こった奇怪な殺人事件が
描かれていく。
ソクラテスをホームズに見立てるなら
さしずめ いつも側にいるクリトンは ワトソン役~
クリトンの告白形態で書かれている。

この事件は 作者の想像 フィクションなのだろうが
ソクラテスの生きていた このアテナイの描写は
映画のシーンのように 素直に受け入れることができ
はるか昔の世界を垣間見たような気分になれた。
とは言うものの…
殺人の描写は かなりおぞましいので
想像力たくましく 怖がりの私には 不向きな部分で
超快速で ぶっ飛ばし読みした。

昔の偉人 ソクラテスが なんとなく身近に感じられた。
作者のこういう手法は好きなので
他の作品も読んでいこうと思う






07 | 2018/08 | 09
Su Mo Tu We Th Fr Sa
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
プロフィール

のりりん

Author:のりりん

かうんたー
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク