「子供たちの探偵簿 ③夜の巻」  仁木悦子

子供たちが 大活躍するシリーズ第3巻。

「灯らない窓」長篇
 
 書き手が 小学生の息子とその父親とで 交代していく。
 同じ事件の流れの中で それぞれの立場で 描かれていくのが楽しい。
 事件に巻き込まれるのは 両親の方で 僕(進)は 妹や友人も巻き込んで
 真っ向から事件に向かっていく頼もしい存在である。
 長篇にもかかわらず たいくつせず 彼らの世界に引き込まれるように読んでいった。

「小さい矢」短編 
 
 小学生の女の子二人が活躍する。
 車椅子生活の主婦と 同じ団地の少女たちの交流が
 事件を未然に防いでいく。


 
「聖い夜の中で」

 クリスマスの夜
 本物に出逢えた ひろむ
 でも 真相は…
 読み終えたら ほわっと温かい気持ちになれました


ずっと 子供たちの探偵簿シリーズを読んできて
作者の子供たちの描写が ごく自然で 厭味がなく
もうすっかり大人になりきってしまった私でも
すんなり 同じ世界に入っていけそうな気がした。
これらの作品は昭和後期に書かれたものだが
さて 彼女が今も生きていたら
この現代に生きる子供たちを どんな風に描いたのだろう~




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「子供たちの探偵簿 ②昼の巻」 仁木悦子

利発な子供達の活躍で 事件が解決していくと言う内容の短編が9編収められている。

「あの人はいずこの空に」テレビ番組の尋ね人のコーナーで見た その尋ね人は近所のお米屋さんにそっくり!と
            気づいた母と息子が テレビ局に通報し…
            そういえば 今時は こういう尋ね人コーナーってないような~
            
「まよなかのお客さま」 ゆうれいと対話するメルへチックなストーリー 事件性はないかも~

「消えたおじさん」   近所に住む仲良しの リュウオジサンが消えた!?
            小学生の明夫は、もっと小さい女の子の目撃証言を元に あれこれ推理し
            聞き込みをしているうちに 本人も事件に巻き込まれていく…

「うさぎを飼う男」   主人公は中学一年生の女の子
            祖父の70歳のお祝いに親戚が祖父宅に集まって
            そこで事件が起こる。

「悪漢追跡せよ」    町の手芸店を切り盛りしている母親を手伝う 中学2年生の女の子は
            母親の交際相手からの伝言メモを 破り捨ててしまう…
            
「老人連盟」      女の子の視点で描かれているが 主人公達は 公園で集うお年寄りたち。
            彼らの連係プレーの活躍た楽しい。
            私も 子供たちよりは 老人に限りなく近づいているからなのか
            この作品が一番楽しかったような~(笑)


「倉の中の実験」    ユリは友達の兄に 倉の中で色々な珍しいモノを見せてもらうのが
            楽しみだったが… ブラックユーモアたっぷりで グサッとコワイ。

「壁の穴」       これも 安易な動機の殺人事件で こわい。

「誘拐者たち」     う~ん これも あまり温かみの感じられない作品だった。


これらの作品は 昭和30年代後半から 40年代 そして 「うさぎ・・・」だけが 60年代に書かれているが この作品集が編集された時に 後半に同じようなタイプの作品を集めたのだろう。







「子供たちの探偵簿」  仁木悦子

小学生の子供が冴えた推理をするシリーズ。

兄と妹という設定が ほとんどで
たいてい妹がしっかり者である。

昭和40年代に書かれた作品が多く
私も通り過ぎてきた時代なので 違和感はないが
ただ 今では古いと感じられる表現や単語に遭遇すると
なんだか 懐かしい気持ちになれる。

あまり込み入った設定や 裏の裏をかく~という
ストーリーは少ないが たまにあると ギョッとさせられ
やはり気を抜いては読めないな~と思う。

「仁木悦子長篇アラカルト」②雨の巻   仁木悦子

表紙絵は
思わず手に取りたくなるような 「安野光雅」さんの
優しい町並みの絵です。

「陽の翳る街」

パン屋さん 本屋さん フリーライター 学生という
近所に住む4人は「モザイク」というミステリーの集まりをしている。
その彼らが 本物の殺人事件に遭遇し 解決していく。
登場人物の人間関係が ややこしいので ちょっとわかりずらかった。

「明るい闇」
目の見えない男性が 食堂で コートを間違えられてしまう。
彼が持ち帰った方のコートは わけありで 悪いやつらに狙われて…
陳腐な題材ではあるけれど…
ふっと光の射してくるようなラストが いい感じ。

「山のふところに」

これは短編であるけれど
年寄りを侮ってはいけないという教訓が シリアスに心に残る。

「偽りの石」

殺人事件の濡れ衣を着せられそうになった若い主婦が
見事な機転と推理力で 事件を解決していく…

30年以上も前に書かれた作品で
どれも古典的なストーリー展開であり
電話などの通信手段など 全て 今から見ると
のんびりモードなのが かえって新鮮に感じられた。



「仁木悦子長篇アラカルト」①晴の巻    仁木悦子

図書館で おもいがけなく 仁木悦子の新刊を見つけ
うれしくて 早速借りて読みました。
随筆のコーナーにあったのすが 運良く見つけることができてよかったです。

仁木悦子の作品は 色々な出版社から それぞれのまとめ方で
何作かを一冊の本にしているので 重複していることが多いのですが
この作品集のは 全部初めて読んだ(ような気がする)

「枯葉色の街で」ガリ版の原稿書きをしている江見次郎と書店の娘・敦子が
        殺人事件に遭遇し そこで出会った少女・ミチルを預かることになる。
    
「炎いろの記憶」圭吉と克子は恋人同士。
        ある日 克子はテレビの中に 自分の実の父親らしき人を見かけて
        尋ねようとする…

「空色の魔女」 深瀬妙子の幼稚園の園児であるさゆりの絵には 空色のスーツを着て
        シンジュの首飾りをした魔女が描かれている…

「赤と白の賭け」尾垣祐司は かつて自分が出世の為に振った女性の父親に
        毒入りぶどう酒を飲まされそうになる。
        赤か白か どちらかのぶどう酒に 毒が入っていると言う…

どの作品も 事件自体は そうエキサイティングなわけではなく なにもかもが昭和風ではあるが
それでも 古臭いと感じさせないものがある。それは 一体何なのだろうか?
仁木悦子の作品を読むたびに そう思う。
彼女が登場人物を通じて描こうとしている 想いが
私の想いとシンクロする部分が多いのかもしれない。

もちろん どの作品にも 殺人事件が登場しているのではあるけれど
それでも 現代と比べて 人も警察も 疑り深くはないようで
今なら 現実でも作品中でも とても見逃してはくれないような事柄であっても
すんなり とがめられずに 物語は進行していく。
そのあいまいさ 優しさが 楽しいのかもしれない。



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