「帝都の下宿屋」  三木笙子

三木さんの作品は どれも優しい。
温かい余韻が残るので大好きだ。

1975年生まれと お若いのが信じられないくらい
穏やかなテンポで 物語が展開していく。
時代背景が 現代ではなく 明治・大正のせいかもしれない。

この作品では
若い下宿屋の大家さん・桃介
そこに下宿する小説家・湧水
「まほろば新聞」の記者・坂口

湧水は
ご近所のちょっとした もめごとや事件を
なんともなしに解決していく 探偵のような存在である。

言いたい放題のはずの湧水が
桃介の前では しおらしくなるのが 面白い。

銭湯 焼き芋屋さん 障子張り替え 醤油や
今でも形を変えながら 残っている仕事だけれど
今と比べると のんびりした商いに思える。
でも当時は それなりに し烈な争いもあったようだ。

京橋川で開催されている 大根河岸の様子も楽しい。








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「水の都 黄金の国」  三木笙子

明治時代の初期の頃
誠次郎は
ヴェネチアで日本語教師をしていた。
ここでは 「セイ」と呼ばれている。
前任者の「古水清人」は ここの人々に広く愛されて
尊敬されていたようだが 幼なじみであるセイは
いつも それに比べて~と 言われている。

セイは 「カンティーナ」という店に下宿しているが
この店で働く ルカや 店主のジャンニとも
仲良くしている。

「黄金の国ジパング」として 西洋に日本を広めた
マルコポーロは この地の出身である。

セイは 持ち前の勘で 事件を未然に防いだり
謎を解いたりしている。

とても楽しく読めた。

だが ここに一つ謎が沸いてきた。。。
私は 三木笙子さんの作品が好きで
図書館でも何冊か借りてきたのだが
今回検索してみたら この一冊以外
図書館のデータから 全て消えているのであった。。。

この謎は 解明しない方が楽しいのかも。





「怪盗の伴走者」  三木笙子

時は明治40年代。
雑誌記者・里美高広と 美貌の絵師・有村礼が
身の回りで起きた色々な事件を解決していく。
このシリーズの最新作。4作目。

シリーズ物ではあるけれど
物語は進行していっているので楽しい。

今回は 高広と礼も縁のある怪盗「ロータス」と
彼と少年の頃に友人であり 現在は検事となっている
安西との関わりが描かれていく。

第一話 伴奏者
第二話 反魂蝶
第三話 怪盗の伴走者

作者は ホームズのファンのようで
高広と礼の会話では ホームズとワトソンのことがよく登場してくるが
怪盗ロータスは かのアルセーヌ・ルパンのイメージで描かれているようだ。

私は子供の頃 ルパンのファンだったが
今では
いくら作品中でも
やはり悪いことはいけないなあ~と考えてしまう大人になったので
ロータスのファンにはなれないけれど。

このシリーズ
益々目が離せない!!


「人魚は空へ還る」  三木笙子

時は明治40年代。
雑誌記者・里美高広と 美貌の絵師・有村礼が
身の回りで起きた色々な事件を解決していく。
このシリーズの第1作。

第一話 点灯人
第二話 真珠生成
第三話 人魚は空へ還る
第四話 何故、何故

どの話も 現代ではない ゆるやかな時の流れ 優しさを感じさせるが
タイトルにもなっている〔人魚は空へ還る」が 一番印象に残った。
見世物小屋に人魚がやってきた。
人気モノになって大賑わいだというのに
人魚が金持ち女性に売られていくという。

ラストシーン
観覧車に乗って人魚が消えていく場面は
からくりが分かった後でさえ 美しい映像として私の心に残っている。
読み手の心にある温かさを 引き出してくれる作品だと思う。。。


「金木犀二十四区」   三木笙子

時代も登場しているエリアも架空の設定のようだ。

首都と思われるエリアは23区に分かれていて
かつて「花の都」と呼ばれた頃の名残か
数字区の前にその区を代表する草木花の名前をつけて呼ぶのが
人々の習わしとなっていた。


そして ここは 二十四区で公には存在していないようだ。
ここの花は「金木犀」

主人公 秋は 山野草の花屋で
金木犀が大好きである。

「秋」という名前から 最初女性だと思ってしまったので
読んでいて 若い男性とわかってからも
どうしても 思い込みが抜け切れなかった。
何故だろう(笑)

ここにやってきたのが
修験道の行者の格好をした若者・岳史で
もう1人派遣されたのが 大学の観測所から来た・敦志。
彼らは 以前落ちた隕石を探しているらしい。
そして その隕石とは 「天狗」だという。

ここいらへんで
私の頭は ちょっと この世界についていけなさそう。。。

植物の心がわかるのかと思われるほどの
植物の取り扱いが上手な 「秋」は「靡」(なびき)という者かもしれない?

あっ まだあった。
隕石が落ちると その辺りが 森林化するといわれ
実際に 2軒の家の中が森林化してしまう。。。。。


う~~~ん (´-`).。oO
と うなりながらも
結構楽しく読み終えた。





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