「糸切り」 (紅雲町珈琲屋こよみ)  吉永南央

紅雲町で「小蔵屋」という陶器。雑貨の店を営む「杉浦 草」は
皆に「お草さん」と呼ばれ親しまれている70代半ばの女性である。

このシリーズ第四巻。

今回は 紅雲町のはずれにある 長屋式店舗「ヤナギ」の改造計画問題。
昔生き別れになった母娘 有名な芸術家の作品との関わり
など 複雑な問題を含んで 新進の設計建築家 弓削の改造プランは
どうなっていくのか~?

暗い小説ではないのだけれど
どこかに くすんだ部分がある。

お草さんは
前向きで 心優しいけれど
きっぱりとした部分も持っている。
そのキャラクターは好感が持てるので
今後の作品も読んでみたい。

第一話 牡丹餅(ぼたもち)
第二話 貫入(かんにゅう)
第三話 印花(いんか)
第四話 見込み
第五話 糸切り  轆轤(ろくろ)成形した時に、より糸で切り離す際にできた渦状の細かい線の痕のこと。茶人の世界ではこの渦巻きの方向が一つの見所である。

各章のタイトルは 全て陶器にまつわる用語だが
知らない言葉が多かったので 全部メモしておく。

牡丹餅
 焼締陶器の装飾技法の一つ。
 皿や鉢の上に物を乗せ焼くことにより、そこの部分の色が変わる。
 昔は人為的ではなく備前焼などに多く見られた。

貫入
轆轤(ろくろ)成形した時に、より糸で切り離す際にできた渦状の細かい線の痕のこと。
茶人の世界ではこの渦巻きの方向が一つの見所である。

印花
文様が彫られた印材を半乾きの素地に押し付けて模様を出す装飾技法の一つ。

見込み
器などの中側全体か、中央部分の事。

糸切り
轆轤(ろくろ)成形した時に、より糸で切り離す際にできた渦状の細かい線の痕のこと。茶人の世界ではこの渦巻きの方向が一つの見所である。

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「萩を揺らす雨ー紅雲町珈琲屋こよみ」 「その日までー紅雲町珈琲屋こよみ」 吉永 南央

↓にアップした 「名もなき花の」お草さんシリーズの第三巻だが
以前別の書評サイトに書いていた 第一巻と二巻の感想も再アップしておきます。





「萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ 」


おばあさん探偵
私は アガサ・クリスティの ミス・マープルのファンです。
でも 彼女の登場する作品は全て読んでしまったので寂しい思いをしていたら…
この作品は 日本版のマープルみたいな感じで気に入りました。

杉浦草は数え年76歳の一人暮らし。
今の76歳と言えば 「おばあさん」などと声かけたら怒られそうな 
元気いっぱいの女性が多いが この草さんも元気ではあるが 白髪で着物姿で通していて ちょっと古風な感じです。
でも 彼女は両親の残してくれた雑貨店を建て替え、「小蔵屋」というコーヒーと和食器の店をしていて パソコンもできるのです。
この店のコーヒーは無料なので お客さんが ほっとひと息つける 心地よいスペースになっているようです。

「紅雲町のお草」
「クワバラ、クワバラ」
「0と1の間」
「悪い男」
「萩を揺らす雨」

ワンパターンのご近所の事件解決~とは一味違っていて
もちろん ちゃんと事件も解決するのですが 彼女の昔馴染みの人間関係や 
店の客 ご近所の人など 様々な人との触れ合いも描かれていて楽しいです。
まだまだ 恋も捨てきれない 素敵な70代。
これからの 作品も楽しみにしています。
じっくり楽しめる日常ミステリー~です。


2011-09-07 / 文藝春秋









『その日まで―紅雲町珈琲屋こよみ』

前作の方が~
「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ第2作目。
1作目の「萩を濡らす雨」がいい感じだったので この2作目も読んだのだが 
前作に比べて 少し暗くどろどろした感じを受けた。

お草の和風雑貨の店の近くに商売敵が現れる!
お草の周りで 詐欺まがいの取引が頻繁に起きている~

さて 次作はあるのだろうか? どんな展開になっていくのだろう? やはり気になる作品ではある。
2011-09-30





「名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ」   吉永 南央

昨日 時間待ちの為入った書店で 
懐かしいシリーズを見つけ購入。
2011年に1、2巻を読んだ。(まだこのブログは初めていなかった)

「お草さんシリーズ」と呼ばれているらしい。
主人公は70代半ばのお草さん。
雑貨屋だった古い民家を改造して「小蔵屋」という和食器の店をやっている。
美味しいコーヒーも試飲できるので そこそこ流行っているようだ。

店を手伝ってくれている久美
幼なじみで体が不自由に生って出歩けなくなってしまった 由紀乃
コーヒーの師匠 バクサン
歴史研究かの先生 勅使河原氏と その娘で美容師のミナホ
勅使河原先生の周りの弟子たち
狭い範囲の人間模様が 波乱含みで描かれていく。
ひょんなことから メモごとや事件を解決してしまうこともある お草さんである。
ただ 自分がもう60代になったので
70代半ばの人生の先輩を見る限りでは お草さんよりもっと若々しいように思える。
お草さんがいつも和服姿のせいかもしれないし
物語全般に漂う 物憂いような流れのせいかもしれない。
離婚と息子の死という重荷をずっと背負い続けているようだ。

でもこの3作目が一番面白かったように思える。

第一話 長月、ひと雨ごとに
第二話 霜月の虹
第三話 睦月に集う
第四話 弥生の燈
第五話 皐月の嵐に
第六話 文月、名もなき花の


これからも楽しみなシリーズだ。 (^-^)




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