「ヴォーリズ満喜子の種まく日々 下巻」 玉岡かおる

上巻は 9月半ばに読んだので すっかり忘れているかと 危惧したが
なんとか ストーリーは覚えていたので ほっとした。
図書館で上下巻を借りる時は 要注意。 下巻が先に届くと もっとやっかいだから~(笑)

さて たくさんの洋風建築を残して その多くが今もちゃんと活用されているという
ヴォーリズと妻・満喜子の生涯や仕事ぶり・を 満喜子の人生側から綴った作品である。

上巻では 満喜子とヴォーリズは出会ってはいるが
まだ 親密な関係ではなかった。

下巻では 初恋の人である佑之進への想いが成就せず
近江八幡でのヴォーリズと暮らし始め 子供の教育にも携わっていく様子が
描かれていく。
第二次世界大戦という アメリカを敵国とする情勢の中で
ヴォーリズは 日本に帰化するのであった。

私は 何度か 近江八幡を訪れ
その雰囲気が とても気に入ったが
この作品を読んで
彼らの育てた 近江兄弟社や近江兄弟学園などの歴史が
よく理解できて よかったと思う。
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「負けんとき 上巻 ヴィーリズ満喜子の種まく日々」  玉岡かおる

ウィリアム・メレル・ヴォーリズは 建築家であり あのメンソレータムの会社も経営していたし
元々は宣教師でもあった。
彼の残した建物は 私の行動圏にも 結構多くある。
関西学院大学 神戸女学院大学
大阪の心斎橋大丸にも 見事な階段の手すりなどがあるし
京都では 同志社 中華料理店など
そして 彼の住んだ近江八幡には もっとたくさん…

私は ヴォーリズの建物の 優しく柔らかい感じが好きだ。
その彼の奥さんとなった 満喜子の生涯が描かれているのが この作品である。
上巻では
明治時代 華族のお嬢様だった一柳満喜子の女学校時代が描かれている。
本妻や側室(妾)その子供達とが同居するという
奇妙な家族構成の中で 古いしきたりにとらわれず
羽ばたこうとしている 満喜子の姿は とても好ましい。

さて 続けて下巻も読みたいところだが…
図書館に予約していなかったので
まだ だいぶ待つ覚悟をしなければ~
下巻が届いた頃には 上巻の内容を忘れかけていると思うので
ちゃんと記録しておかねば…

一柳家は 江戸時代には大名家であり
今は貴族院議員である華族である。
晩秋小野藩一万石の元江戸屋敷が 満喜子の「わが家」なのだ。

女学校を出た後 神戸女学院の音楽科へ進み
そして 今アメリカへと旅立とうとしている。

運命の人 ヴォーリズとは すでに出会ってはいるが…




「黒真珠」  玉岡かおる

ビターな恋を描いた短編集。
あまり読後感さわやかな作品はないけれど
今まで読んだ 玉岡さんの作品とは別の面が見えて
興味深かった。彼女が40歳前後に書かれたものである。

「ブラック・パール」
「ホワイト・ライ」
「フリージング・レイン」
「サザン・ウインドを待っている」
「タンガ・タイフーン」
「ハーンの旗」
「トリプル・ジョーク」

不倫・裏切り・思い込みの一方的な恋など
ちょっと私には苦手なタイプが並んでいるが
「サザン・ウインドを待っている」は 唯一 若さに溢れて
さわやかさを感じることができた。







「水晶婚」  玉岡かおる

タイトルにもなっている「水晶婚」を含む7編の短編集。

どの作品も主人公は30代後半の女性で
シングルも主婦も登場する。

恋や不倫や夫婦仲の悪さなどが語られていくが
どれも どろどろはしていない。
後半3編の主人公達は 神戸のK学院の同窓生で
ストーリーは 繋がっている。

主人公を囲む登場人物には 夫や恋人の他に
母親や祖母もいて どのストーリーも 決して楽しい出来事ばかりではないのに
それぞれに さりげなくオチがついていて
読後感は ふっ~っと明るい感じがする。

キレの良い短編集だと思う。
シンクロできる主人公は いなかったにも関わらず
楽しく読むことができた。













「サイレント・ラヴ」  玉岡かおる

「玉岡かおる」の「銀の道一条」のコメント欄で 千世さんに薦めて頂いた この作品を読んでみました。


神戸の大学に通う「高津京」の青春。

幼なじみの「つなき」への ひそかな恋心。

親友 尚美との会話

尚美とつなき

大学の講義

自分の生まれ育った家が ダムの底に沈んでいった話

妹や叔母や両親たちの話


作者と 同じ世代(少し私の方が年上だけど)だけに
その青春の想いは シンクロできる部分も多い。

ここに登場するダムにも何度か行ったことがある。

私の生まれ育った街でもある神戸の街で過ごす 彼らの姿を
す~っと 思い浮かべることができる。

片思いばかりしていた あの頃の自分と重ね合わせて
読みながら 学生時代に戻れたような 自分も一緒に
彼らの仲間入りをしているような そんな不思議な感覚におちいった。

今では もう どうしたって 味わうことのできない
あの胸がキュンキュンする 甘い痛み…も思い出して~



千世さん ありがとう~ とっても とっても楽しく読むことができましたよ~ 







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