「疲れた社員たち」   眉村 卓

サラリーマンは皆疲れている。
そういう人達が日常の中で 突然別の世界に入る~
あれは夢だったのか? 
そして再び 普通の生活が訪れる。
という 不思議な世界が描かれているが
不可解な出来事だけれど
もしかしたら 私の身にも起こりそうな~
そんな気分にさせてくれるストーリーが8話収録されている。

「ふさわしい職業 」 

50代サラリーマンの瀬木氏は 手術中をしたはずだが
気がつけば 130年後の世界で生き返る。
そして 彼に与えられた職業は~
その世界から見れば過去の「東京時代」のドラマなどの時代考証役だという。
だが 彼がそのドラマを見ると とんでもない情景ばかり。。。
でも現実に今の時代で作成されている時代劇も チャンバラばかりで
到底当時の暮らしからはかけ離れている部分も多いのだろう。
そういう意味で 想像すると とても興味深い内容だった。

「まぶしい朝陽」

「従八位ニ叙ス」
島田伸治の就職した会社では 役職名が律令時代の位で 他にも変わったしきたりばかり。
そしてある日社長の目が金色に光るのに気づく。。。

「知命・五十歳」 
妻にも逃げられた さえないサラリーマンの河崎勇は おでんやで知り合った男性に
「五十、天命を知る」-「知命」という論語について語られる。
そして 早速 (自分の立場を認め それになり切る)と実践すると
なんと 相手の心の中が読めるようになり・・・
オチはないが うん! これなら~わたしにも~と納得できそうな。

「授かりもの」
次長の寺田益雄は 年相応に何事にもとろくなってきたのだが
ある日急に他人の動きがのろのろ感じられてきた。
この状況は いいことばかりではないようだ(笑)

「思いがけない出会い」パラレルワールド もう一人の自分との出会い。
「社屋の中」
「ペンルーム」



どれも 楽しく読めた。

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「たそがれ・あやしげ」  眉村 卓

「まえがき」から抜粋~

ここに収めた21編は、さる企業会誌に連載したものである。
想定される読者は中高年であった。このたび本にするにあたって
順序を変え、それぞれに「T.Mいわく」という前文を書き加えた。…


その「T.Mいわく」は とてもいい感じで
作品への導入部となっているように思える。

どれも SFチックな 現実にありそうもないような話しも多いのだけれど
作者の優しさとか 温かさが伝わってくるようで楽しい。

いつもと違った空気を感じて
もしかしたら このまま異次元に ふっと迷い込んでしまうのでは~
などと思うこともある私には 共感できる部分も多かった。

たとえば…私の場合

長年通っているおけいこの教室
いつも通り部屋に入ると 何故だか雰囲気が違う~
何が違うかといっても わからない程度

でも それは ある時は 自分がおけいこ日を間違えていたり
ある時は なぜか全員遅れてきたり~
そういう なあんだという結末になるのだけれど
これらの作品では それが パラレルワールドであったりするのだ。

表紙のイラストも 私の好きな 「北見隆」さんだし
それに 21の作品の最初に描かれているイラストが とっても可愛い。
眉村氏の作品である。 これだけでも見る価値あるかも~
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