「松ノ内家の居候」  瀧羽麻子

瀧羽さんの作品は 明るく楽しいのが多いので
これまでにも たくさん読んできている。

この作品は
古いお屋敷に住む一家の物語である。
昔ここに居候していた有名な作家の孫だと名乗る男性が
やってきて住み込むようになり 作家の昔の作品を探すという
ストーリーである。
ミステリーではないが 穏やかで人の良い家族の心模様が
明るく描かれていて 楽しめた。







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「ふたり姉妹」  瀧羽麻子

地元で結婚間近の妹と
東京暮らしをしている姉との二人の物語。

特に事件性はなく
普通の若い女性の暮らしぶりが描かれている。

姉はお洒落で上昇志向。
都会的な恋人がいる。

妹は化粧気もなく童顔で小柄。

体型も性格も正反対の姉妹のようだ。

姉は 妹の愛嬌の良さをうらやましく思い
妹は頭もスタイルも良く 都会でバリバリ働く姉をうらやましいと思っている。


実は私も「ふたり姉妹」の妹である。

お互い専業主婦なので
どちらも バリバリ働いてはいないが~(笑)

姉は テキパキ仕切れる方で
昔から愛想も人当たりも良い。
服装センスもあり
やはり上昇志向である。

私は自然体でいることが大事だと思っているし
かなりのマイペースだし
自分の生き方に似合う
ゆったりして 肩の凝らない服装・靴を選ぶ。

顔も全く似ていない(笑)

おなじような境遇という意味で
親しみを持てる作品であった。





「オキシペタルムの庭」   瀧羽麻子

莢子(さやこ)は 派遣で資格学校に勤めている。
同僚には恵まれているし 講師の彼もできた。
だから 普通の恋愛問題なのかなあと思って読み始めたら
たしかに 恋愛問題なのだけれど~
彼・篤志の不審な行動をチェックするうちに
宗教に入信していることを知った。
なんとか理解しようと 宗教施設を訪れたりもするが・・・

揺れ動く女性の心は そういう経験のない私にも
充分理解できる。 
宗教がいけないというのではないけれど
何をするにも 宗教の人に相談しているというのは
私だったら やはり耐えられないだとうなと思った。







「失恋天国」 瀧羽麻子

瀧羽さんは 30代初めの方だが
関西出身のせいか とても親しみが持てる内容で
明るい作品が多いので たくさん読んできた。

たしかに
この作品も 明るいモードではあるが…

雛子は
長年付き合ってきた彼に
結婚式直前に別れを切り出された。
すでに会社も退職してしまっていた。

そんな傷心の彼女の元に 
「失恋学校」の案内状が届く。
ここは全寮制の女子ばかりの学校で
3人の相部屋である。

通学なら まだ理解できるが
見知らぬ女性達と わざわざ合宿する意味が
私には理解できないので
途中で読むのをやめようかなと思いつつも~
結局読み終えたのだが。

やはり こういう内容には違和感を感じてしまう。

恋をできない 見合いに失敗ばかりしている~というのなら
まだ講義を受ける意味はあるような気もするが
国からの補助金が出ているので 費用は安いというが
一年間も 同じ境遇の人ばかりと暮らすというのは
う~ん 。。。

失恋からは 自力で立ち直ってほしい~と
遠い昔に 失恋を経験した おばさんは そう思う。(笑)



「ぱりぱり」   瀧羽麻子

「ぱりぱり」とは
主人公が好物の「いりこ」を食べる音のようだ。

主人公・すみれは何か一つのことに集中すると
他のことには一切注意が向かない~という性格のようで
その独特の完成を生かして 詩人デビューした。

すみれに関わる何人かの人達の視線で各章が描かれていく。

「ぱりぱり」 妹である「桜」の視点 生まれてからこの方 ずっと姉の行状のせいで苦労している。

「うたう迷子」 編集者である北川の視点
         一作目は大ブレークしたが 二作目は不評で そのせいもあって
         なかなか次の作品への意欲がわかない「すみれ」を激励している。

「雨が降ったら」  すみれの隣室に引っ越して来た男子大学生。
            すみれにほのかな憧れを抱いている。

「うぐいす」   中年男性教師から見た 高校生のすみれが描かれている。

「ふたりのルール」 高校時代 すみれと共に補修を受けた 元引きこもり生徒だった美緒の話。

「クローバー」 一風変わった娘「すみれ」を育てるのに苦労した母親から見た娘・すみれ。

詩人となるような人の感性は
普通の人達とは やはり変わっているのだろう。
芸術家は皆 独創力や集中力が必要だと思うけれど
人の心を打つ「詩」というのは 作家とも違って 
世の中の ゴタゴタから切り離された状態で作られるのかもしれない。


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