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「四宝堂」文具店 Ⅱ   上田健次

2023年発行
電子版・Kindleで購入

銀座にある文具店「四宝堂」の物語。
この作品では 店主の宝田硯のおいたちや
食堂の娘・涼子との出会いなどが描かれている。

そして お客様との心温まる物語の数々。。。

とても 楽しく読むことができました。


単語帳
ハサミ
名刺

色鉛筆

文具の大好きな私には魅力的な作品です。
品揃えの充実した 心地良い文具店を
訪れてみたいです。

近くの文具店は 狭いので
商品が充実してないのが残念です。





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「民宿 ひなた屋」  山本甲士

2022年発行

古場粘児は 41歳。
東京で 釣りライターとして活躍していたが
今は故郷・佐賀県で 実家の民宿を手伝っている。
故郷の川などで獲れる魚類や イノシシなどの食材を
どんどん取り入れて 民宿を活性化していく。
交際相手の娘も一緒に暮らすようになり。。。

とんとん拍子に進みすぎな気もする。
釣りの専門的なことが述べられている箇所は やや退屈。







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「油絵は謎をささやく」  翔田 寛(しょうだ かん)

2022年発行

「星野はるか」は天童市の旅館の娘・34歳だが
東京の大学で教員をしている。
「日本文化史特殊講義」という講座である。

実家の所有している油絵を地元の博物館に購入してもらえることになっていたのに
急に 贋作だから と 反対意見が出て。。。

彼女は この絵の謎について 調べていく。
過去の 女性行方不明事件との関連もあるようだ。。。

過去の事件の犯人捜し~絵の作者は誰か?

少々込み入った展開だが
先が気になって読み進めていった。

私には ちょっとわかりにくい展開だった。



「岡の上の賢人 旅屋おかえり」  原田マハ

2021年発行

私とマハさんとの出会いの本が
「旅やおかえり」でした。

この作品は その番外編~続編?のような短編と
マハさんの旅のエッセイとが載せられています。

「丘えりか」は
自分のミスで旅番組のレポーター役を降ろされ
その後 依頼者の代わりに希望の地を旅する~という仕事をしている。

彼女がこれまで 断ってきた地ー北海道への旅だが
今回は 引き受けることにした。

その後の展開は
私的には すっきりしない 純愛だった。
想い出の地で 過去の恋人をずっと待つ~という行為は
今時 どうなのかなあと思ってしまう現実的な自分がいる。

せっかくの夢あるストーリーなのにね。。。





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「江戸の女子旅 旅はみじかし歩けよ乙女」  谷釜尋徳(ひろのり)

2023年発行

江戸時代後半の女子旅を 記録に基づいて
考察していて とても楽しめた。
読みやすい文体で わかりやすかった。

あれこれ メモしておきます。

秋田の金持ち: 今野於以登(おいと)の記録より
 1862年 8月22日~12月24日 151日間。
 友人女性+荷物持ち男性二人

 日本海側を南下~善光寺~北陸道~京都~山陽道~岡山
 船~金毘羅山陽道 大阪・高野山・奈良・伊勢~伊勢参宮道~名古屋
 東海道~鎌倉・江の島ー江戸~奥州街道~日光~自宅

 ほぼ 日本列島縦断の旅で 見どころは バッチリ確保され 無駄のない旅。
 そして すべて 歩き=ε=ε=ε=┏( ̄ー ̄)┛
 当時の人は 女性でも健脚が多かったようだ。

 私は 乗り物利用でも こんな長旅 できませ~ん。。。

 一日の歩く距離は 平均30kmくらい。
 
 
 着丈の長い上着を羽織る(道中着) コート代わり。

 脚絆 草履(足回りを藁紐で結わう) 宿や茶屋や街道沿いで 売られているので 使い捨て。
                        草鞋専用の集積所があり そこへ捨てておくと
                        近隣農民が持ち帰り 解体して再生する。

 杖(女性に多い)護身にも役立つ。男性のように 裾をからげられないのでこれを使うと楽。

 

 
女子旅の困難3つ。

① 関所越え  特に江戸から出るときは厳重チェックあり。
          女性の取り調べは 人見女(改めばばあ)が 髪もほどかされ 手で身体をさわる。

② 難所を歩く  例 山中でヒルが枝から多量に落下。
              箱根峠 特に下り坂
             雨が多いので 石畳にしている箇所は 特に歩きずらい。
 
③ 大河を渡る


** 貨幣単位  金一両=銀75匁=(銭) 6300文

   賃金ベースで 今に換算して 30万円
   米価より換算          5万5555
  (この意味は 私にはわかりませんが・笑)

両替
  旅で使うのは 銭(文)の単位なので それを持ち歩くと重いので(1文=3.75g)
  一両小判として 持ち歩き 両替屋で 文に換える。

  
  於以登(おいと)の場合 旅費は30両 両替回数は70回以上。 
  為替のシステムを使って 両替屋で換金もできた。



           


 

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「一日署長」  大倉崇裕

2023年発行

元看護士で 新米警察官の五十嵐いずみは
警視庁本部庁舎地下3階にある 史料編纂室に配属になる。
前任者はすぐ消えていまい
あるのは 旧式のパソコンだけ。

そのパソコンの威力か~
一日だけ 過去に戻り 警察署長にの乗り移り
過去の事実を良い方へ変えてしまう。
亡くなったはずの人が 今も生きていることに。。。

現実離れした展開なので
面白かったのかどうか疑問。

映像化したら 楽しいかもしれない。




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「さよなら妖精」  米澤穂信

2016年発行

彼の作品は 何作か読んできたが
これは 青春物でありながら テーマは かなりシビアな問題を
取り上げている。ユーゴスラビアの内紛である。

主人公は今は大学生の守谷 クラスメイトの大刀洗万智(たちあらいまち)
旅館の娘・白河 そして 文原。

ある雨の日に知り合った女性は ユーゴスラビアの人だった。
たった二か月間だけれど 濃い付き合いをして そして
彼女は母国へと帰って行った。

1991年頃から 実際に起きた このエリアでの紛争については
私は ほとんど知識がない。
それでも 個別の国として独立した名前は
よく耳にしたことがある。

宗教がらみではなく 民族間の争いなのか?
平和な単一の民族の日本では 考えられない複雑な事情があるのだろう。

私の高校時代は
ベトナム戦争が起きていた。

アメリカとアジアの国の出来事だったので
情報は 割と伝わってきたように思う。

世界平和など 夢のまた 夢なのだろうか。。。





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